歴史のあしあと
有明山社
神の住む山として、いにしえから信仰されてきた有明山を御神体とし、江戸時代初期の寛永14年(1637)地元の郷士・白沢惣兵衛が寄進した地へ建立した「有明山大権現社」が始まりとされます。明治維新後に「有明山社」と改称されました。
有明山頂には、この宮を里宮とする奥社が寛政2年(1790)建立されています。
観松院 銅像菩薩半跏像(国重要文化財)
7世紀前半(飛鳥時代)の作、朝鮮半島の新羅または百済から伝わったという、長野県下最古の金銅仏です。1982年、国の重要文化財に指定されました。
慈愛に満ちた優しい微笑みをたたえた表情は、まさにアルカイックスマイル。優雅な姿形を眺めているだけで心を和ませてくれます。
*見学の際は、20日前までに拝観予約が必要です。
桜沢遺跡
田畑の中に何気なく復元されている桜沢遺跡。縄文時代中期の初め頃(今から約5000年前)の住居跡で、この頃から松川地域に人々が集落を作っていた証です。当時の暮らしぶりを偲ばせる竪穴住居が復元されています。
平成14年、桜沢いせき公園として周辺が整備されました。
祖父が塚(じいがづか)古墳
古墳時代後期、6世紀末に築造された円墳で、現在の松川村鼠穴集落付近に当時あった村の首長一家の家族墓と考えられています。
明治10年代に開口されましたがすでに出土品が散逸しており、一部の装具などが宮内庁に所蔵されています。
道祖神
野山や田んぼ、道脇にひっそりと立つ道祖神たち。
かつての村境や道の分岐点に建てられ「塞神(さえのかみ)」ともいわれる道祖神は、境を守り悪魔を追い払うものと考えられています。
五穀豊穣・子孫繁栄・旅人の安全などの願をかけ、村の人々の願いを何でも聞き届けてくれる神として厚い信仰を得てきました。